これも中平監督の作品だったのですが、やっぱり面白かった!です。
愛欲というとなんだかいかがわしくて重苦しい風に聞こえますが
もっとファッショナブルというか、とにかくセンスがちりばめられてて
それでいて重鎮な役者さんがしっかりと端をおさえてくれています。
あらすじというよりは、
あちこちと繋がりあってる人間関係で話が進んでいきます、
この人とあの人が繋がってて、
一方であの人はあっちの人とも繋がってて、
こっちでこういう動きがあったからあっちではこうひねる…
そしてその繋がりは、単純に人間関係の設定だけじゃなくて
同じ場所・部屋で違う人たちの話が動きあったりと
映画としての「観せ方」からも感じとれる様になってます。
感性を刺激してくれる映画。
山田五十鈴さんがとびきり素敵でした。
熟女の色気というのですかね。
あと、ちょっと意志の面だらしない感じが魅力的に出ていて、
つい観ている顔の筋肉も緩んでしまいます。
ラストシーンがこれまた、絶妙の間でもっておかしい。
そして宇野重吉さん。
宇野さんは桂木洋子さん(不貞を働く)の旦那さん役だったのですが
「桃子はわるい妻でした」と高い声でか細く詫びる妻を
とてつもなく寛大で、純粋なこころで許してくれます。
この映画で一番「いいひと」の役でした。心は鷲掴みに。
若い人では、中原早苗さんが可愛かったです。
特に洗濯してるとこ。
お母さん(山田五十鈴さん)を
呆れながらも心配してる優しい子でした。
兄さんにはちょっと厳しめでしたが。
あとは、桂木洋子さん。
そもそもちょっと気になる女優さんでしたので。
『密会』(あれも中平監督でしたね。)でも、やや心の弱い
よろめきさんで、桂木さんそのものにそういうイメージがあります。
それが何故だか私にはちっとも嫌に感じられないんです。
役者さんとして好き、というよりは
人間として興味があるのかもしれません。


