2009年11月08日

イムジン河 水清く


時期が時期だっただけに、館内の音楽は一色に染まっていました。
映画館スタッフも含め、全員の頭の中には同じ言葉が浮かんでいたでしょう。
追悼・加藤和彦さん。

ザ・フォーク・クルセダーズ主演であり
彼らの同名曲を冠した渚作品、『帰ってきたヨッパライ』



帰って来たヨッパライ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: DVD




曲の人気にあやかろうとして持ちかけられたであろうこの企画、
他の監督に頼んでいたら、きっと歌詞をそのままなぞるだけの作品になっていたのではないかと。
渚監督に頼もうと決めた方には敬意をはらいます。


冒頭に「途中で最初のシーンに戻る場面がありますが、これは監督の意向です」
といった但し書きが表れるのですが
「わざわざそんなこと書かなくても…」などと侮るなかれ、
これ、本当にびっくりします。随分長いこと同じ場面が続くので…。

殿山さんがさらりと「たばこ屋のおばさん」として登場するのですが
何故そこで性別を変える必要があったのか。
なぜ、なぜ…。
そして二回目の登場で、何故一回目に別の方がやっていた役まで殿山さんが演じているのか。
なぜ、なぜ…。
もう、どこからつっこんでいいのかわかりません。

慶様は韓国人として出るのですが、韓国人ということよりも何よりも、
学生という設定にボディブロー。
この作品については、悪人度がどうとか、そういう尺度では測れません。
ここまで映画と慶様を自由にできる渚監督の世界に、ただただ唖然とするばかりです。


ショートヘアの緑魔子さんも可愛。とびきり可愛。
美人は何をやっても似合いますな。


作品として朝鮮(韓国)が絡むので、
「帰ってきたヨッパライ」よりは「イムジン河」を喚起させました。
「あなたは日本人ですか」「いいえ韓国人です」「それは何故ですか」「韓国人だからです。」
繰り返される街頭インタビュー。
ラストの、車窓から見える処刑シーンなど、印象的な場面が多いです。


ザ・フォーク・クルセダーズの三人は、まだどこか少年ぽさが残っていて
その青さが作品に酸味を与えているようでした。
この時代の若者は、どんな思想を持っているかに関係なく、
共通してこんな酸味を持っている様に感じます。

♪イムジン河 水清く とうとうと流る …
楽器も持たず、三人でうたう「イムジン河」のハーモニーの綺麗なこと。

♪誰が祖国を 二つに分けてしまったの 誰が祖国を 分けてしまったの …
他にも功績は多いのだとは思いますが、
私はやっぱり「イムジン河」が日本にひろがって良かったと思います。


イムジン河

イムジン河

  • アーティスト: ザ・フォーク・クルセダーズ,朴世永,サトウハチロー,松山猛,青木望,ありたあきら
  • 出版社/メーカー: アゲント・コンシピオ
  • 発売日: 2002/03/21
  • メディア: CD



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祇園の暗殺者


『祇園の暗殺者』
正直なところ、殆ど期待を持たずに観に行ったのですが
これが面白かった!です。
序盤、少し眠ってしまったことが強く悔やまれます。
もうすぐまた観にいける機会があるので、リベンジに燃える2010年10月です。
(もう一年近く経っているのですね…。)

カメラがとにかくかっこよいです。
最後の逃げるところなんて、胸が高鳴りました。くぅー。
主役の殿方も素敵でした。近衛十四郎様。


それに今回の慶様特集の中でも、
慶様度がきちんと高い作品であった様にも感じられます。
自分の手は汚さず、人情よりも憎しみを優先する慶様。

キャスティングとしては、「めくら狼」役の方がちょっと微妙だったかな。
あとはストーリーも、撮り方も大満足です。
あんまり知られていない作品だとは思うのですが、いい作品はちゃんとあるんだなぁ。
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来世番外地


慶様特集つづき。『やくざ番外地』

丹波哲郎さん主演。
余談ですが、高校のとき、通学路に丹波さんのオフィス(?)、
「来世研究所」があった関係で、どうも丹波さんが身近に感じられます。
来世や霊界の観念は身近に感じませんが。
一度だけ、研究所の前に車を止め中に入っていく丹波さんを観たというのが
丹波さん亡き今となっては、妙に色濃い思い出です。


さて丹波さん、主役のくせにものすごく嫌な役だった様に記憶してます。
設定としてというより、主観として、なんでしょうけれど。
そして慶様は、またしても善玉でした。今特集上何度目でしょう。
ここまでくるともう、当時慶様に善玉の役をやらせる様に
どこかから圧力がかかっていたとしか思えません。


『関東破門状』とキャストが似てましたね。
主演が違うので意図的なのかどうかはわかりませんが。
どちらもやくざもの・慶様善玉ものですし。

人情を絡めたやくざものの場合、やくざまわりの女性(今作の場合は慶様の奥さん)が
殺されてしまうというのは一種のお決まりなのですかね。
そして殺されてしまう女性はやっぱり今回も妊娠中なわけで。
自分が女性だからかもしれませんが、あんまりいい気分はしないですよな。

posted by Cui at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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