2009年06月28日

偶然の破壊

6月28日、か…。半年前のことです。
相変わらず更新が遅くてすみません。と、だれにともなく。

さて、キェシロフスキです。
『偶然』です。

何度も観ている作品ですが、キェシロフスキ特集があると
最初にプログラムを確認してしまうものです。
2009年末には、再販されていたDVDを購入できました。
(同時に、ようやくDVD化されたロシア映画
『変身』も購入できて、
アップリンク様々です。)
それでもきっと、家ではそんなに観ないで映画館へ通うんだろうな。


キェシロフスキ初期作品集II 偶然/殺人に関する短いフィルム [DVD]

キェシロフスキ初期作品集II 偶然/殺人に関する短いフィルム [DVD]

  • 出版社/メーカー: アップリンク
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何度観てもの不条理が、美しすぎて眩暈がします。
いや別に不条理でもなんでもない、ほんとにただの「偶然」のこと。
そうなんだけど、不条理に観えてしまい
ラストシーンでみんなでこっぱみじんになるんです。

こっぱみじんこになるんです。
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2009年06月27日

不可触

Catsupライブ@西荻窪ビストロサンジャック


いつの間にか荻窪から西荻へ移転していたビストロサンジャック。
レコ発が楽しかったし、坂本さんとの共演とのことで
Catsupライブを楽しみに、やや迷いつつお店へ。


レコ発のとき、Catsupるつこちゃんが
「今日はこんなに来てくれて… まさかこんなに…
 だっていっつも、すごく少ない中でやってるのに…
 2人とか3人とか…」と言って、お兄さんに
「いいからそんなこと言わなくて」と止められているのは確かに聞きましたが
本当にお客さん、少なかったです…。
ちょっと落ち着かなくなってしまうくらい。

でもライブは、坂本さんのソロコーナーまであったし、
坂本さんにずっと腰の低いCatsupさんとか
るつこちゃんの、蛇腹六姉妹海外ツアー感動話とかも面白かったし、
休憩中には声までかけてくれる温かさまであって。


ただまたここに行きたいかというと、おそらくもう行かないかなぁと思います。
いやいや、Catsupも坂本さんもお店も良かったし
お客が自分を含めて3〜4人ということも、
これまでも何回かあったので足を遠のけるまでではないのですが。
単に、ロケーションの問題です。
同じビルに某新興宗教団体の支部があったので…。
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はざま

キェシロフスキ特集その2
『地下道』『初恋』


待ちに待ってたはずの特集なのに
しかも今回のこの作品は上映自体が貴重だっていうのに、
なぜか半分くらい眠ってしまった愚かな人間です。私は。
さめざめと泣き暮らします。


まだドキュメンタリーを撮っていた時代のキェシロフスキの作品。
『初恋』は(かなり演出が加えられた)ドキュメンタリーとのことでしたが
ドキュメンタリーといっても普段ぱっと想像する様なドキュメンタリーではないし
『地下道』だって、シネマというには抑揚があんまりない、
不可思議な空間が映し出されていました。
だからこその眠気だったのかもしれませんが、
もうちょっとちゃんと起きて観るべきだったな…。
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2009年06月21日

トリコロール

一気です。


トリコロール 青の愛 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
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トリコロール/白の愛 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
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トリコロール 赤の愛 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
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キェシロフスキの『トリコロール』は常に心のどこかでひっかかっている映画でした。
まだキェシロフスキの名前を知るずっと前から、この三部作の存在に何かをつっかけられていて
キェシロフスキの作品を観る様になってからは
一層観てみたい気持ちが強くなったのですが、
どうも一本ずつ、ぶつ切りに観ることには抵抗があって。
結果として、特集上映を機に
普段あんまりやらない「一日に三本」を敢行したのでした。


なんでこんなに目の奥がツンとする様な映画を作るのかな。
ストーリーがどうというわけじゃなくて、
最初の1カットからずっと切ないものがこびりついてます。


青は、ジュリエット・ビノシュが綺麗でした。
はじめの方の、病院で薬を盗むシーンが痛々しくて、それだけに綺麗。
青は深いだけ綺麗な色です。

白は、どちらかというと男性がメインの話で意外でした。
女性がどちらかというと小悪魔的でしたからね。
男性の、執念ともとれる一途な想いはきっと白すぎるからだけど
それが結果として無垢なものになるかは別なのかもしれない。
駅で知り合う陰気な友人がハモニカで吹いてた曲が
ノルシュテインのアニメで聞き覚えのある曲で
なんだか嬉しかったです。

赤は、ものすごく感覚に訴える作品でした。
電話を盗み聞きする老人の話す昔話と、
今起こっている電話の会話とがリンクするのもそうですが、
ラストシーンで予感させる、あの男性とあの女性の関係。
ひろいひろい作品です。三作品の中では一番好き。
それでもやっぱり三つで観たい気持ちは、観終わってからも変わりませんが。


観ても尚、ひっかかる映画。
でもこれを観れただけでも、今年は良い年だったかもしれないな。
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2009年06月13日

愚鈍な獣

remuさんと映画。『鈍獣』
夜は血の繋がりの集いにまで参加させてもらいました。



鈍獣 プレミアム・エディション [DVD]

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殺しても死なない男、という情報だけ持って映画館へ。
オカルトなのかミステリなのか、と思ってたら
本当に「鈍すぎる」というだけで死なない男・凸やん(デコヤン)の話でした。
途中で話が核心めいた方向にぐらりと旋回したときに
ありもしない「真相」まで勝手に頭の中でつくりあげてしまいましたが
まぁそれも全く関係ありませんでした。
あのアイスクリームおじさんがキーパーソンかと思ってしまってたのです。


全篇コメディタッチになってるけど、考えてみたら酷い話です。
幼馴染に殺され続ける話ですからね…。
でも北村一輝さんの壊れっぷりがどうしてもコメディにさせます。
また、凸やんが生還して野辺を疾走するときにつくられる鳥の文字
「ガンバレ デコヤン」も微妙すぎて笑えました。
あとはJERO。なんでJERO。やたらにJERO。



remuさん曰く、remuさんもワタシも鈍いらしいです。
鈍いかなぁ。そうかなぁ。
(少なくともremuさんは違うと思うのですが。)

どっちにしても、
鈍くなくちゃやってられないときもあるし、
鈍いととりかえしのつかないことになってることもあるしで
もっと大らかにいきたいです。
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2009年06月11日

斉藤P


斉藤さんライブ@吉祥寺マンダラ2


Gさん抜きで斉藤さんを観にいく機会はあんまり持てていないのですが
斉藤さん単体も好きなので、
こういうご自身のバンドでのライブがあると嬉しいです。

この日ははじめに斉藤さんのおともだちの若い方が歌って、
そのあと斉藤さんバンドが演奏して、
最後に一緒にやる、仲良しライブ。
でも両者の音楽がなんだか違う感じで、メンバ個人個人をみても
なんだか相いれなさそうに見えて、
ちょっとちぐはぐで緊張した感じが微笑ましかったです。


で… 例によってあんまり音の感じなどが思い出せないのですが…
でも斉藤哲也バンドも、斉藤さんと奥さん(バイオリン)と、
それにまだ若いドラムとチェロが加わって
それをあくまでも斉藤さんがプロデュースしていって
斉藤さんの色を感じるだけで面白かったなぁと感じていました。
ライブでこのプロデュース色を感じるのは
酒井さんのstrings(野田さんプロデュース)もあります。
無理に型におしこめたり、客に媚びてるわけじゃなくて
ほんとに上手に、プロデューサーのやりたいことを
生き生きと実現させている様に思えます。


あと、斉藤さんライブは実はMCも面白いです。
「yafooメール」についてとか…。
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2009年06月08日

下下下の妙

キム・ギヨン監督の古め映画『下女』

映画館チラシの異様な写真から興味をもちました。
こういうカットがあるならば、全体もきっと面白いんだろうな、と。
ていうよりも、このカットを観るためだけにでも行きたいな、と。

下女.jpg


写真もタイトルも、なんだか不気味で得体の知れない感じです。
前に、フリッツ・ラングの作品についても「得体が知れない」と
書いたと思いますが、
ラングともちょっと違う。

ラングのが、紳士的なのに得体が知れない、
っていう上流的なのに対して
こっちのが、まんま泥臭くて得体が知れない、
お化け屋敷みたいな埋立地みたいな、
怨念的で地下的な得体の知れなさに思えます。
でも、どっちもインテリ風なところはありますけど。


ある裕福で幸福な家庭の主人が、下女と関係を持ったがために
生まれていく悲劇… と、ストーリーを言葉で書くと薄っぺらですが
冒頭の女生徒の自殺とか、その友人とか
妻の怒り狂う様とか、そしてそしてまさかまさかのラストとか
不条理を感じるくらいの展開が脳をぐらぐらにさせて、
ストーリーのスピードとは関係なく、めまぐるしい作品です。
なのに何だか観た後に「うわー、すごかった!よかった!」と
力が湧いてくる感じ。


さて、これを観に行った映画館は『10話』を観たとこなんですが
実は普段そこまで頻繁に行くわけではなくて、
この時期たまたま良い条件が揃って行ったわけです。
チラシ自体も偶然手にして、いろいろ観たかったのですが
この作品を選んだのだってほんとにたまたま、
この作品を観に行ったのですが、なんと友人ジャックさんに遭遇。
驚く私にのたまうに、「私は、Cuiも来ると思ってたけどね。」
作品の不気味さにあいまって、
ジャックさんエスパー説まで浮上です。
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2009年06月06日

人間狩り

中平康監督、長門裕之主演、『人間狩り』


時効目前の事件の「犯人」を追う刑事の話。
この「犯人」がただの悪人であれば勧善懲悪の話になるんですが
そうでない場合、善良な市民で、偶発的に事件が起こってしまった場合、の話なので
少し難しくなります。
またこの刑事(幼少時代に家族を殺された、犯罪被害者)の想い人が
自分が過去に捕まえた容疑者の恋人だっていうところも絡み合って
悪とは何か? 許すとはどういうことか?
まで発展する、ほんとに社会派な作品でした。

モダンの代名詞みたいな中平監督ですが、
実はこういう作品もいくつか撮っている様ですね。

個人的に、長門さんは人の良いろくでなしみたいな役が合う方だと思うので、
他の人でも成り立ったかなと思います。
長門さんが合わないというわけではないんですが
でも観るとしたらやっぱり明るい長門さんが観たくて。

犯人役の大坂志郎さんはほんとに善人ぽくて魅力的でした。
中原早苗さんがまた親想いの
「明るくていいお嬢さん」な感じが合う人なので、
壊したくなくなってしまう、平穏な家族がしっかりと見えてきます。
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2009年06月05日

10話

アッバス・キアロスタミ監督の『10話』

10話.jpg


公開当時も、その後いくつかあったキアロスタミ特集でも
なぜだか観に行くタイミングを逸していたのですが
はじめからずっとずっと観たかった映画。
この日も実は観に行けなくなる可能性がかなり濃く出ていたのですが
この日映画を選ぶことは、週明け月曜日までの精神的な平穏を
自ら壊すこともわかっていたのですが
長年の想いを優先して、走りました。

タクシー運転手の女性と、
その車に乗り込む人々。
たまに女性が助手席に座ったりしますが
基本的には乗客のみが固定カメラで映されて、
室内での会話や、その表情だけが絶えずクローズアップされています。


この映画を観て、現代イランの女性の地位や権利について…
というのは、もちろん考えられる人はいるんでしょうが、
私はそこまで社会的なものとしては捕えませんでした。
ある程度の規制がある国だから出てくる言葉や状況もあるけれど
悩む姿自体は現代にもイランにも特定されない様な気がして。

難しいことを考えようとすればいくらでも考えられる映画で
また考えたくなってしまう映画でもあるんですが
それでもやっぱり、
最後まで残るのはあの固定された枠の中でのカットで
ものすごく視覚的なものです。
視覚が映像を捕えてるんではなくて、
映像に視覚を捕えられている感じ。
キアロスタミはどうしてこんなことができるのかな。
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2009年06月03日

博打に負けたんだろ

『丹下左膳餘話 百萬両の壺』


丹下左膳餘話 百萬兩の壺 [DVD]

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山中貞雄監督の作品。観るの二回目なんですが。

これを初めて見た年は年末発表のベストテンにこれを入れてなかったんですね。
それが二回目になって怒涛の自己叱咤に繋がるのでした。
こんなにも、こんなにも面白いのに!
撮り方も音楽もモダンで軽快で、
役や役者はこんなにもチャーミングなのに!
一回目、不覚にも途中で少し眠ったからといって
この作品の魅力はどのシーンでも途絶えてないでしょうよ。

武士とその妻との壺探しをめぐるやりとりや
左膳と的屋のおかみさんとの子供をめぐるやりとり、
壺をかかえて歩き回る子供と、周りの状況とのめぐりめぐりが
テンポもよくてものすごく小気味いい。

なんでベストテン入れなかったかな…。
悔しくて唸っても、
子供はわらってくれないし、
左膳は声をかけてくれません。
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