2008年12月30日

成瀬の領域

2008年もお世話になりました。
ラストは映画です。

成瀬巳喜男監督作品、『はたらく一家』

実は成瀬映画をちゃんと観るのは初でした。
成瀬の映画には、形容のしがたい「成瀬っぽさ」がある様感じられて
その「っぽさ」に少し尻ごみしていたところがあります。

「舞姫」「めし」「妻」「あにいもうと」「流れる」
「女が階段を上る時」「妻として女として」「娘・妻・母」…
タイトルを並べただけでも感じる成瀬臭。
女性を感じるというだけではなくて、
その女性に何か意味が付けられている感じです。
ジェンダーというところにいっているのか、社会性を帯びているのか、
何かを訴えているのか、
そこまでは観ていないからわからないのですが、
どうも成瀬っぽい。


で、今回は成瀬を一回一本ちゃんと観てみようという気持ちと、
すこし「っぽさ」が薄い気がして観やすいかなと考えたのと、
短い作品の様だったので最初に入るにはいいかなと考えたのとで
なんとも情けない決意での年の暮れです。


働けど働けど貧しい一家の話。
うだつのあがらない日常を出ようと、
長男は学校へ通うことを決意するが、
家は長男ひとりの働き手が欠けても苦しい状況。


観終わって…
嫌なところは別段ないのですが、やっぱり「成瀬だ」と
思ってしまう何かがありました。
女性の映画では無いのに。
立場での苦悩、というところがそうなのかな。

成瀬作品を好きだとはやっぱり言えないのですが、
でも成瀬は成瀬で、批評すらできない程、どこか不可触な領域。
観る前と、あまり変わらない成瀬への視線。



しかし映画自体は、なんだか現代に通じるテーマですね。
「このままじゃいけない」けど、
このまま、が崩れると一気に全てが終わってしまいそうで
動くに動けない、逃げられない、というのが。
重なりすぎて怖いです。
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2008年12月29日

アーティスティック


「Tiny Adventure with Strings vol.16」@吉祥寺マンダラ2

2008年ラストのTiny Advnture。
全回行けました!というか行かないとどうしょうもない状態でした。


今回の対バンは、「大久保由希 & チーズピン」さん。
大久保さんは美人さん。
外国の青年の様な顔をしているのですが、端正。私好み。
音楽も軽快で楽しかったです。
珍しく酒井さんも「とっても良かった」と仰ったり、
大久保さんのMCに対してコメントをつけていたりと、
対バンを楽しんでいた様です。
チーズピンのお二人も可愛い。
観てるだけでも幸せなんですが、
音楽が覚えやすくて、
次の日は暫く「アーティスティックな女」がまわっていました。


酒井さん達もすごかったです。
今回、座った位置がよかったのか、
映画の様な構図で4人が観れて、
こちらも視覚だけで満たされてしまう。
このアングルからだと水谷さんや向島さんの弦の動きが
やっぱり目に焼き付いて、音楽の入り方も少し変わってきます。
坂本さんに関しては相変わらず、危険。

大久保さんらに対するコメントも然りですが、
酒井さんが落ち着いていたので逆に驚きでした。
MCの内容が理解できる!
前回が前回だっただけに、まるで別人の様。
ボスにこってり怒られてしまったのでしょうか。


次は3月くらいになると思う、とのことでしたが
2009年もできれば全て足を運びたいな。
音源を作ってもらうことにも期待です。
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2008年12月28日

海への熱望

は、
そんなないのですが、
池袋サンシャインシティにある国際水族館へ。迷いつつ。
冬の水族館は初かもしれません。


suisou.jpg

岩ごつごつ。
海の中に潜って楽しむことは一生ないだろう私にとって
海底世界を見せてくれる水族館はやはり画期的です。





ika.JPG

たとえ食べられなくても好きですよ、イカさん。





ashika.JPG

定番のアシカショーでの定番芸。
でもすごい!





ma-ra.JPG

なんでだか動物もいたりします。





isogin.JPG

冬に観るには熱い色ですよね。
うーん楽しい!




私の写真技術がもっとあれば、
エイの食事シーンや凍えるペリカン、
人気者のラッコなんかも載せられたのですが… 悔し。
カツオがいないのは残念でしたが、
思ってたよりも楽しめました。サンシャイン。
あと展望台もよかったですよ。
個人的には都庁よりおすすめです。
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2008年12月27日

てんやわんや


吉村公三郎監督、新藤兼人脚本『家庭の事情』

なんと12月初映画です… 27日にして!
映画館のタダ券が余っていなければ0本もあったかもしれません。


定年退職した男(やもめ)が退職金250万を娘と分割。
それぞれの50万の使い道や、出会いを描くホームドラマ。

キャストが豪華でしたね。
長女に若尾文子、次女に叶順子。
男優陣も田宮二郎、船越英二、川崎敬三…。

若尾さんはハッキリとした性格だったんで違和感はなかったです。
もうちょっとガツンとしても良かった気もしますが。
船越さんとのシーンがもうちょっとあってもよかった気がします。
(それにしても船越さん、出番少ないのに存在感強いですね…。)


次女を裏切る恋人役として田宮さん。
田宮さんはなんだかシリアスな役者というイメージだったので、
あんな軟派な役もやっていたのだとびっくり。
わりとしっくりしてました。


三女の婚約相手となる川崎さんは、出てて嬉しかったです。
船越さんが出る映画に出てもらえると。
何故かここのカップルだけは、
二人のシーンが殆どなくても気にならなかったです。
あのビールつぐシーンだけで充分。


四女の相手として川口浩さんが出ています。
私は川口さん自体はそんなでもないのですが、
でもこれまでの「青春」「好青年」「純粋」みたいな役よりも
このくらいロクデナシの役の方が合ってるのではないかな。


あと父親の愛人として出てきた飲み屋の女性が魅力的でした。
中田康子さん。
きっと洋服よりも和装が似合うのだろうな。可愛い!


新藤脚本なんでテンポもよかったです。
役者の間合いも適切だったのでしょうが。
あとは遠藤専務(小沢栄太郎さん)の食事シーンが強烈…。
思っていたよりも楽しめた作品でした。
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2008年12月21日

レテのコンサート

「レテのコンサート」@武蔵野市民文化会館

下北沢の小さな小さなライブバー、leteが大きなホールでライブ。
出演者(敬称略)は

・塚本功
・中村まり/桜井芳樹
・滝本晃司
・TICA
・さかな


ここ最近のクリスマスモードが一気に高まったという感じ。
舞台には荘厳なパイプオルガン…。
いつもこぢんまりした空間でやっている方々には
広さが不慣れなところもあったと思いますが、
皆様あったかい音でした。
眠くなってしまうくらい…。


塚本さんは以前にネタンダースのライブを一回観たことがあります。
lete集団の中では異色の様な気もしましたが、
でもエレキで弾くアヴェマリアもそれはそれでよかったです。
響きが綺麗で、クリスマスっぽい。
軽快なリズムも可愛いです。


中村まりさんは英詩で歌う女性。
桜井さんのひろびろとしたギターと合ってました。
荒涼とした、と形容していいかはわからないけれど
凛とした空気もあって、
lete向きだろうなぁと。


Gさんはいつも通り。でも一番leteのこぢんまりを
楽しんでいる人だったので、やっぱり広そうでした。
昔はこのくらいの大きさでのライブはざらにあったのでしょうけど。
でも「雨の日の午後」「オシエテ」は
広い会場に充分響いてました。


TICAさんは初。
きっといつもぶれないんだろうなぁと思わせる力で
高尚な空気を作ってくれます。
大人なクリスマス。というか冬。雪景色。を、
暖炉のそばで観ている感じ。


さかなは楽しくて、本人たちも楽しそう。
pocopenさんの足踏み、原稿読み、
ハモニカ吹くだの吹かないだの、鞄の中に忘れ物、とか。
舞台には西脇さんの絵がずっと飾られていたのですが、
改めて多才だなぁと感服でした。
買ったはずなのに無くなってしまったさかなのCDを
家に帰ったらば探さなくては。
ラストの方ではleteのマスター、伸太郎や出演者皆様を
ステージ脇の椅子に並べて、
ほほえましいライブ。
桜井さんが呼び掛けにスッと出てきてくれてからですね。


あんまりクリスマスっぽかったので、
翌日ケーキ屋さんがサンタの格好しているのに驚いてしまいました。
そうか、世間はまだクリスマスじゃなかったのか…。
一足お先にジングルベルでした。
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2008年12月13日

プレゼントを持って

やなちゃんライブ「師走にヒキガタル」@高円寺JIROKICHI


早く入れても入れなくても座る位置が同じになる、
不思議空間ジロキチへ。

種ともこさんに触発されてか?
クリスマス特集となったこの日。
ライブでやるのは二回目、という
「ジングルベル」を歌ったり、
ユーミンの「恋人がサンタクロース」を歌ったり。
「♪恋人がサンタクロース 背の高いサンタクロース」の箇所をずっと
「♪恋人がサンタクロース 手の早いサンタクロース」と
勘違いしていたという話もあったり。
ジョン・レノンをやらなくてよかった(なんとなく)。






この日は「マリンバ」が聴けたことが収穫でした。
あとは「毛・毛・毛」とか、ふざけた新曲を…。
7th Floorでのライブが基調になってた様な感じです。
「決めないの 知らないの」(ずっとタイトルを「夢のあとさき」と勘違いしていました…)
などもあって、ピアノ弾き語りだったんで、
ついでに「猫をならべて」あたりもやってほしかったですが、
滅多にやらないですからね。


時期的に考えてクリスマスの曲を増やしてもおかしくないんですが、
ここ何年か、ライブとクリスマスはそんなに結びついてなかったので
種さんや酒井さんから冬のにおいを嗅ぎ取って、
さらにやなちゃんまで…というこの流れは新鮮でした。
毎年、どちらかというと映画とクリスマスが繋がっていたので。

そして翌週のleteでその流れは勢いを増すのですが
それはまた別の話。
誰かプレゼントにMDウォークマンかiPodくれないでしょうか。
(携帯プレーヤーが全滅したので。)
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マメさん

劇団☆A・P・B-Tokyo公演「田園に死す」@ザムザ阿佐ヶ谷

田園に死す.jpg



となりの映画館にはよく行くのですが
ここの劇場に入るのは初めて。
向かうのが遅れたからなんですが、
天井、低いです…。


映画を観ていたので、頭には入りやすかった
というか、この劇団はきっと
寺山の戯曲を自分たちなりに表現すること、よりも
寺山の世界を再現すること、に目的があるだろうので。
その意味では、もうすでに寺山自身の手によって
完璧に映像化されている作品を再現するのって
どうなんだろうなぁと考えてしまうのですが。
でも再現の楽しさも理解できますからね。
どうしても同じにはならないのだし。


空気女の夫役、マメ山田さんに釘付け。
映画『9souls』のときから
いやきっともっと前から
マメさんを慕っています。
(私なんぞが気軽に「マメさん」と呼べるお方じゃないのですが。)
次公演を観に行く機会があったら、最前列にしようっと。
そしたらマメさんだっこできるかもしれないし…。


あとは主人公の少年の母親役の方がよかったです。
全体的に、嫌な人はいませんでした。
好きな人やその作品って、他の人の手にかかると
どうしても一歩ひけてしまうんですが
そんなに抵抗感もなかったですし。
あーでも、最後の「現代」の場面は不要だった気がします。


こういうのってどうしても、
観た後に元の方が観たくなってしまうんですよな。
あの美しすぎる八千草さんとか、芳雄ちゃんとか。
やっぱりテラヤマはテラヤマだから。
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2008年12月09日

チェロ暴君

KATO HIDEKI in TOKYO 2008 "Among Friends, In Between Strings"@吉祥寺マンダラ2

「ニューヨーク在住のベーシスト・作曲家・即興演奏家、
 加藤英樹の約3年ぶりの帰国ライヴ。
 数年〜十数年ぶりの共演となる旧友たちを迎え、
 弦楽器のみの編成によるさまざまな組み合わせでの
 即興アンサンブル。」

薄々気づいていましたが、やっぱり即興でしたか… 凄い。


加藤さん自体は初だったのですが、共演者は皆様知っていて、
好みだったので。
今堀恒雄さん、鬼怒無月さん、勝井祐二さん、坂本弘道さん。


加藤さんとの1:1や、1:2での全組み合わせ演奏。
そしてラストに全員で。

それぞれかっこよかったんですよ。
それぞれに痺れていたのですよ。
私が文字として表現できる範疇を超えていたので
どのみちきちんとは書けなかったと思うのですが、
でも…、坂本さんの衝撃が強すぎて。


レベルとしては明大前のソロ公演くらいだったと思います。
あずきを打ち付けたり、鉛筆削り…。
一部グレードが上がっている気もする。
小さな椅子が壊れてしまいそうで、
そこから飛び降りんばかりの勢いでチェロ暴れをしまくる坂本さん。

いつもクールな勝井さんもびっくりします。
いつも周りを翻弄する側の鬼怒さんも動揺します。
落ち着きのある今堀さんも落ち着きを失います。
が、しかし、
加藤さんだけは一切動じず…。


繰り返しますが、
坂本さんだけじゃなくて皆様本当にかっこよかったのです。
どの方の演奏ひとつとっても、観なきゃ損、な内容でした。
あぁでも坂本さんには最後まで度肝を抜かれました…。
posted by Cui at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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