2008年01月27日

クラッシック

ソクーロフとの戯れ、残念ながら終わってしまいました。
でも濃いから、濃いから、体力が続かないかな。

『静かなる一頁』
『ストーン クリミアの亡霊』


前から薄々感じていたことですが、
到底現代の人間とは思えません。
古典作品を観ているよう。



「芸術作品がより重要な意義を持てば持つほど、
 その作品は空間のなかで素早く大きく広がっていく。
 それは、未来の時間に巨大な空間を占めて満たすのだ。
 そのようには気づかないが、
 過去に沈殿することは避けられないのだ。
 きっと、だからこそ遠い昔から彼の作品に
 [知り合って]いるように思えるのだろう」
      (「ユーリ・ノルシュテインの仕事」より)

ソクーロフの語ったノルシュテイン作品。
同じと言ったら怒られるかもしれないけど、
あなたもですよ、と教えてあげたくなります。


「ノルシュテイン―この人の苗字はすでに頭文字を
 大文字で始めずに小文字で書くことができる。
 すなわち、その名はすでに固有名詞ではなく普通名詞となった。」

少し前の記事タイトルで、
ソクーロフの名前を大文字から始めてしまったことに
悔し涙。
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2008年01月26日

あくび


『日陽はしづかに発酵し…』
ソクーロフ映画。


難解で、不思議な作品でした。

案の定眠ってしまい、
起きてからはずっと追ってたんですが、
理解に至れないかなしみより、
ソクーロフの空気がここかしこ、というのによろこび。
また、とろんとしてしまいます。





もうことばはおしまい。
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2008年01月23日

三途の川の乳母車

岸田森さん特集その7
『子連れ狼 三途の川の乳母車』


子連れ狼はちゃんと観たことがなく、
映画化されてるとも知らなかったので、
正直見くびってたのですが、これが面白かった!です。
勝プロを見直しました。


「ちゃーん」が主なセリフとなる大五郎。
ちゃーんの為に地蔵様からおにぎりをとってしまうのですが、
その代り自分の袢纏を被せてあげる大五郎。
あんなに可愛い子だったとは。
襲いかかる敵には、無表情で乳母車から刀を出し斬ってしまう大五郎。
あんなに凄い子だったとは。


今回のも、森さん特集という感じはあんまりなかったです。


若山富三郎さんもかっこよかったし、全編見所満載。
特に、観客殆どがついつい笑ってしまった、
女忍者の逃げ方には
頭が真っ白になって…
頭が真っ白になって…(船場吉兆)
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2008年01月20日

映倫のお墨付き

『華魁』
武智鉄二監督作品。


もう呆気にとられるしかないですよ、武智作品には…。


一応谷崎の「人面疽」なる作品が原作らしいのですが、
女郎蜘蛛の刺青が出てきたので、
「刺青」なんぞも混ざっていたのではないかと。
でも、刺青、殆ど関係なかったんですけどね…。
そして、華魁という設定自体も殆ど関係なかったんですけどね…。



武智さんの映画は、「猥褻か芸術か」で論争を巻き起こしたと聞くけれど、
それが何故だか、理解できません。
どう考えても猥褻。
でも、ここまで猥褻やれる人間も珍しい。
映倫がなかったらどこまでも映していたでしょう。
でも、モザイクかけたからって
これが「倫理」に閉じ込められてることも不思議ですが…。


自分の好みとは少しずれているから、
これは芸術だ!と推すことはできないけれど、
でもただの、媚を売ったものでないことは確かです。


下劣に敬語をあしらったお下劣。
そんな人じゃないかと、おもいます。
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国家の賓客

『エルミタージュ幻想』
ソクーロフに興味を持ったのは、この作品のチラシからでした。


眠ってしまったので
(ソクーロフを観にいく際、必ず襲われる睡魔との闘いには
6割方負けてしまいます。)、
流れの理解度は今一つだったのですが、
しかし絢爛。
貴族の美術館!という感じで、
一度行ってみたいです、エルミタージュ。


なんだかんだいってロシアは上品。
こんなに上品である国は、そうそうない気がします。
気品があって、誉れ高い。
それは単なるイメージに過ぎないよ、と言われても
気高いイメージを引き起こさずにはいられないところ。


下の写真みれば、皆様おわかりかと。


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2008年01月19日

22:22:22

「abstract blues」@秋葉原グッドマン


秋葉原かぁーと思いながら向かうと、
ばちがあたったのでしょうかね、満員で、席がありません。

このたびのイベントは、
出演者すべてに外山ドラム付き、という
外山さんナイト。
やなちゃんも出演だったので、行きました。


しかし、やはり貧血気味の体で四時間立ちっぱなしは辛いですね。
やなちゃんの時にピークがきてしまう、具合の悪さ。
出演者自体も嫌な人はいなかったし、
外山さんもかっこよかったのですが…
それらもきっと、座れてなんぼでした。


トリの七尾旅人さんステージで、
七尾さんが外山さんに、「今何時?」と訊く場面が。
「22時。あと30秒で22時22分。」
22時までしか会場を借りていなかった七尾さんは大慌てしつつも、
なぜかここで、22時22分までのカウントダウン。
(マンダラ2の年明けライブよりも盛り上がってました。)

後に、22時22分22秒があったことに気付いた外山さんは
かなり悔しそう、でした。

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Сокуров

ソクーロフ特集があったので、通うことに。

『モレク神』
『ヒトラーのためのソナタ』
『マザー、サン』


『モレク〜』と『ヒトラー〜』はどちらも
ヒトラー関連の映画。
『太陽』でも思ったし、
『牡牛座』の予告からも
感じたのですが、
ソクーロフは歴史上の人物を扱うとき、
彼等の有名な行動はさて置いておいて、
権力の奪われん時を描きたがりますね。
画面は穏やかなのに、終末観。



『マザー〜』は、
ソクーロフの中で一番好きなものを観てしまった気がします。
人生の10本にも入るかも…。
やさしいけどこわくて、
まろやかだけどせつない。


貧血くらくら。
でも実は、補給しすぎなのかも。
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2008年01月15日

たくらみ

岸田森さん特集その6。
『おんな極悪帖』

谷崎・荷風特集とは別のくくりだったのですが、
図らずも谷崎原作でした。


大名(キレた笑いの森さん)の側室に成り上がり、
邪魔者を消して出世しようと目論む女。
その女役が安田道代さんでしたが、これが本当に可愛い。
狐目で、着物が似合って、でもモダン。

女と共謀、
大名を亡き者にし、まだ幼い大名の(?)嫡男を使って
傀儡政権を掴もうとする男に慶様。
『鬼輪番』『おんな極悪帖』という此度の流れは、
どちらかというと慶様特集の様相を呈してます。


慶様の企み顔に、立ってないのに立ちくらみ。
口角が上がるわけでなし、首を動かすわけでなし、
目を細めるわけでなし、
何であんなに「企みの瞬間」が出るのだろう。


慶様が、田村正和(若い…)に殺されるわけない。
田村正和の役には、もっと重心の低い役者をもってこないと。
そこ以外は、よかったです。
おかげでこの日から一週間も、立ちくらみに悩まされましたよ。
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2008年01月14日

夜の牝

『夜の牝 花と蝶』
野川由美子さん主演。


親を亡くしたヤクザの娘が、組をたたんで東京へ。
よくあるように、娘はホステスになってNo.1になって
あれやこれや。

水商売の女性が嫌いなわけではないですが、
この手の話はそんなに好きじゃないんだな
と今更ながら気づきました。


でも、今回のは殆ど森進一の売り込み作品でした。
野川さんを「おねえさん」と呼び慕う、
'シンちゃん’が、やたらと歌います。
宍戸錠なんて、'シンちゃん'の実兄、という
はっきり言って無くてもいい設定のもと、ほんの少し出てるだけ。
シンちゃん、こんなにしてもらったのに、
おふくろさんでもめてる場合じゃないですよ。


以外にも、カメラが上手でした。
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2008年01月10日

ONIWA-BAN

岸田森さん特集その5。

『鬼輪番』

鬼輪番とはオニワバン、つまり御庭番=隠密。
このオニワバンというものの存在は好きですが、
映画自体は、つまらなかったです。

近藤正臣、峰岸徹、水谷豊、そして慶様まで出演しているので
豪華な作品になるはずが、安っぽかったですな。
豪華とは言え、慶様と森さん以外は皆若かったし。
(その分、二人が浮きまくりでした。)


起こらなくていいことや
死ななくてもいい人が有りすぎた気がする。
そんな中生き延びる近藤正臣と水谷豊。
に、殺される慶様。
起こり得ない。

そして慶様の衝撃の発言。
「わしも数十年前までは横笛を好む心優しき少年であった」
有り得ない。
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2008年01月05日

2007年映画の旅路

年も明けてしまい、今さらではございますが
一応恒例の、年間映画ベスト10、発表させていただきます。
制約はいつもと同じく、

・初めて観た映画であること
・一監督一作品

です。
ではどうぞ。

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位置情報『日本の悪霊』
    (黒木和雄 '70 日本)

『ジャバウォッキー』

    (ヤン・シュヴァンクマイエル '71 チェコ)
『秋津温泉』
    (吉田喜重 '62 日本)
『浮雲』
    (アキ・カウリスマキ '96 フィンランド)
『ローラーとバイオリン』
    (アンドレイ・タルコフスキー '60 ソ連)
『受取人不明』
    (キム・ギドク '01 韓国)


『かたつむり』
    (ルネ・ラルー '65 フランス)
『太陽』
    (アレクサンドル・ソクーロフ '05 ロシア)
『曼陀羅』
    (実相寺昭雄 '71 日本)
『帝銀事件 死刑囚』
    (熊井啓 '64 日本)
-----------------------------------------------------

こんな感じです。
2007年は(特に12月)、日本映画ばっかり観ていた気がしますが、
それなりにばらけてますね。それでもやや多めでしょうか。

フランス映画のランクインがアニメ一本だということ、
韓国映画がトップ10に入っていること、
2006年までの私からしたら信じられないだろうな。


監督だけ観ると、どれも常連と言っても、
あるいはこれから常連となってもおかしくない面子、になりました。
シュヴァンクマイエルや喜重は、
新しく観ているうちは入ってくるのだろうな、と思っています。

監督で信頼して映画を観ることに、問題は全然無いのですが
もうちょっと
「作品と出逢う」ことがあってもよかったかなという印象です。

2007年に観た映画は、約90本。
映画を観る機会がぐんと減ってしまうと懸念された一年でしたが、
数えてみると意外に、これまでと大きくは変わっていませんでした。
極端に少なかったら
この発表もベスト5くらいにしようと思っていたのですが。


2008年もベスト10できるといいと思っています。
どうなるかはわかりませんが、
とりあえず2007年の映画たち、ありがとうございました。
posted by Cui at 13:24| Comment(3) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月04日

ゆめゆめ眠るべからず


谷崎潤一郎原作、武智鉄二監督、『紅閨夢』も観ました。


武智監督の映画を見るのは初めてでした。
いつぞかどこぞかでやっていた「谷崎×エロス×アヴァンギャルド」という
くくりの武智監督特集上映に
行きたかったのに行けなかった、という思い出があった為
楽しみにしていたのですが

が、正直、期待していた程好きではなかったですな。
終わり方は斬新だし、
タイトルのクレジット画面はお洒落だったのですが。
でも、白黒のところは「ほー」と見入ってしまったし、
他の作品を観てみたい、とは思いました。


なんて偉そうにしていますが、
途中少し眠りこけていた私にそんなことを言う資格はございません。
すみません。


面白かったのが、男が映画を観に行くんですけど、
行った先の映画館では、『白日夢』(武智監督の作品)の看板も。
さらっと自分の作品宣伝してる。
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お茶漬けの味



本当は「墨」の字はさんずいが付くはずなのですが。
(パッケージはちゃんとなってるみたいですね)
どうも文字化けになってしまうみたいです。残念。


永井荷風原作、豊田四郎監督の『墨東綺譚』を観に行きました。
2008年初映画館。


面白かったです!期待以上に。
荷風は読んだことがないのですが、ロマンチックですな。
男と女と、それぞれのサイドストーリーと、
すべてが綺麗にまとまっていて、
作品としてもまとまっていて、
ハッピーエンドではない甘さがまとまりすぎ?
な懸念があったものの、
ラストのくだりで、渋みを持ってきてくれました。


芥川比呂志さん色っぽく、山本富士子さん可愛らしく、
あと芥川さんの妻役、新珠三千代さん、綺麗でした。


遊郭の女、雪とそこへ通う男の仕草がことごとく粋です。
中でも、食事のシーンがとりわけ好きでした。
初めて会った時の、お茶漬けの場面も、
女が白玉氷を男のために買ってきてあげる場面も、
ふたりで夫婦みたいに、向かい合って食事する場面も、
別れる時の、お酒の場面も。


豊田さん、映画監督だけれど
相当な文芸家だと、私はおもいますよ。
posted by Cui at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月01日

静春

あけましておめでとうございます。
映画です。




去年のお正月も候孝賢監督の映画を観ていました。
2008年新しいことはやっちゃいけない獅子座ですから、仕方ありません。


風櫃の少年たちが、台湾本土(高雄)で暮らす。
それだけの話、日常の話で、
これまで観てきた候監督の映画と比べても
変化の少ないストーリーなのですが、でも、面白かったです。

ただただ友達と日々を送っていて、
その中で地味に個々の感情が波打ったり。
それを敢えて口に出して誰かにまっすぐぶつけたりはしないのだけれど、
でもまっすぐな時代。
青春てのを言葉に出すと白々しいのは、
青春時代、的を得た言葉を出すことが無いからなのかもしれません。
清清しく悶々とした時代。
でも、私の十代はあそこまで清清しくなかったな。


話は反れるのですが、
お正月は静かなのが好みです。
なるべく音楽も聴きたくないし、もちろんテレビはつけません。
外に出ても、お店ががらんとしている方が好き。
映画は何故だか観てますが
こういう、良い意味で地味な作品がいいですね。
posted by Cui at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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