2007年04月30日

黒キ黄金週間

ずっと気になっていました。日本の悪霊.jpg
なぜなら、黒木和雄作品。
なぜなら、佐藤慶様が一人二役。
これは、観に行かねばでしょう。

『日本の悪霊』


ヤクザの男と警察の男。
瓜二つの慶様と慶様。
瓜二つだから入れ替わるのです。


黒木和雄といえば、
『父と暮せば』『紙屋悦子の青春』など
原爆や戦争をモチーフにした社会派映画の巨匠…
というイメージだったのですが、
若い頃はこんな映画も撮っていたのですね。
前衛的、という言葉が当てはまるのかはわかりませんが、
痺れてしまうほどかっこいい映画。

とくに、とくにとくに!
終盤の、慶様と少女のやりとりのくだりなんぞは!!
ちょっと喜重的な空気も感じました。
こういうのが私のツボなんでしょうな。


音の入れ方もいちいち上手。
唐突に入る、岡林信康さんのフォークも。
そして、たった数分の出演でしたが、土方巽さんも。
踊っていないのに踊っているみたいな
たたずまい。
慶様の着流し姿と美声は言うまでもなく。


フォークソングを、暗黒舞踏を、ひくい声を、
みなさまだしましょう。
みなさまみせましょう。
みなさまみましょう。
この映画を。

黄金の週間は、黒くいきましょう。
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2007年04月28日

公開日誌

観に行ったのは鈴木則文監督作品二本立てでした。
4月に入って初の映画館。
ほっとします。


一本目は『不良姐御伝 猪の鹿お蝶』
則文監督は初だったのですが猪の鹿お蝶.jpg
予想以上に面白かったです。

まず最初のシーンが鳥居。鳥居鳥居。
警察の男が刺される。
そして花札。花札花札。ボトッ。ボトボトッ。
この時点でちょっとファン。

男が死ぬ際示した猪鹿蝶三枚の花札。
遺された娘はそれを手がかりに、復讐を誓います。

当時のエンターテイメントをつめこんだ感じで、
敢えての安っぽさも面白かったです。
質のよいB級映画。(誉めてます。)


終わり方が綺麗で、ついつい拍手をしそうになりました。
実際にしている人、も、いました。


二本目は『文学賞殺人事件 大いなる助走』



佐藤浩市の若さにとりあえずびっくり。
蟹江敬三さんやら石橋蓮司さんやら(幾分若い)も出、
また片桐はいりさん(は、あまり変わっていなかった)
の使い方の贅沢さにも驚きました。
そんな中でもどうしても頭五つ分くらい目立ってしまってる、
蓮司さんてやっぱり凄い人。


同人誌に自分の勤める大企業の汚れを載せておきながら、
その小説で賞(直本賞…。)を取るべく
裏であれやこれやを行う…
というやや皮肉ったストーリーがまずあるのですが、
最後の方に出てきたもうひとつのテーマには
哀愁が。


認められることを目的にする人は
私もちょっと敬遠してしまいます。
けれども
「多くの人に伝わることを目的としないならば
日記で充分じゃないか」といったセリフも、
普段からこわごわ考えていたりして…。

けど、
日記って見たくなったり見せたくなったりするんですよね。
このブログなんか、まさにそう。
自己満足が形になっただけのものです。


噂には聞いていましたが、人気な監督さんのようで
映画館は人であふれ、
噂には聞いていましたが、名和宏さん(『姐御伝〜』に出演。)
は里見的色気のある方で、
噂には聞いていましたが、
「映画は映画館で」のポリシーを持つらしい監督は、
御自らご来場されていたらしく…。

噂に違わないというのは
何とも気持ちのいいことだというのがわかりました。

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2007年04月21日

モンパルナスの目の光

「生誕100年 靉光展」@東京国立近代美術館


土日祝日に美術館、というのには抵抗があったのですが、
わりと空いていました。
ややマイナーな画家だからでしょうか。


かくいう私も、靉光は最近知り、
もちろん企画展へ行くのは初めて。
思っていたよりもずっとよかったです。
行く前にみたチラシの印象よりも
行った後にのぞいた画集の印象よりも
現物には圧倒されます。
「眼のある風景」独り占めにはいささか気分が良くなりました。


この人は、きっと、好奇心旺盛なのでしょう。
ライオンも、馬も、牛も、ダリアも、魚も、鳥も、山茶花も、
じっとじーっとじぃーっと、
穴があくほど見つめているのでしょうな。
ぱっと見抽象画っぽいのですが、
真理を究める為に凝視して、存在を解体させているというよりは
見えたまま、興味のままに、
描いて描いて描きまくってるような気がしました。


「生きているものの目っていうのには、光がある。」
小学校の時の図画工作の先生が言っていました。
「眼のある風景」を観に行く電車の中で、
自分にとっての生きているもの、
光のある目とは何だろうと
ぼぉっと考えていました。

「魂の込められているもの」?
ううん、なんだか違う。
「自分が感動できるもの」、
こっちですね。
靉光の絵は生きていました。


久々に、美術館でポストカードが買えるのも嬉し。
絵葉書を出したり貰ったりするのは大好きだから、
遠方に住む友人へ、靉光の視線を送ります。
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2007年04月17日

パラレルショット

第2回ACkid 2007 参加プログラム
フリオ・ゴヤ(美術)+坂本弘道(チェロ)@明大前キッド・アイラック・アート・ホール


最近ライブといえば坂本さんが参加するもの
ばかり行っていますが、
飽きがこないのも事実です。


カメラを持ってこなかったことを激しく後悔しました。
今回は坂本さんのチェロに加え、
アルゼンチン出身の美術家、フリオ・ゴヤ氏が
舞台芸術を担当。

ホールに入ったとたんに度肝を抜かれました。
無数のCDが、上から吊るされていたのです。
私が鴉か鳩だったらば、逃げていました。


小さいながらホールということで
音の響きもいい具合でした。
CDとお客さんに囲まれ、隅の方でチェロをさばく坂本さん。
暗闇の火花はきれいでしたし、
あずき(投げつけられました・・・)も。
そして今回はおもちゃのピストルでそこいらじゅうを
パンパン撃っていました。
吊るされたCDに当たり、
流れ弾にご用心。いや、でも幸せでした。


なぜだかライブの終わる頃、
死んでしまうような気がしました。
けれどあんまり公演がよかったんで、
「ここで人生終わるのも、いいかも」などとも。
時刻は午後、八時前。


家に帰ると、あのニュースでした。
ナガサキの日生まれの私が、
ピストル持ってる人をみて
命が果てる気がしてたあの時、
ナガサキ市長が
ピストル持ってる人に
撃たれて命を奪われていたのでした。


「ここで人生終わるのも、いいかも」って
思っていた私が、そのニュースを聞いていました。
その日は、その日も、
天気はやっぱり雨でした。
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2007年04月08日

仏滅吉日



今一番欲しい(けど当分手に入らなさそうな)CD。


「坂本弘道ソロ公演」@新宿 すみれの天窓


もともとは昨年行くはずだったライブなのですが、
坂本さんがぎっくり腰となり延期されていました。
前回予約者に対してお詫び、ということで
特典として音源が手渡されました。
どっちにしろ行けたわけですから、
(CDが買えそうもない現状を考えると)
ものすごーくお得です。


坂本さんのワンマンは、久々。
今回はとても小さい小さい、
ゴチックロリータ風の会場だったので、
全員が火花を浴びる可能性を孕んでいました。
はらはらどきどき。


一時間ほど、ぶっとおし電チェロ演奏。
去年もみた「あずき」は、今回も・・・。
もちろん火花も容赦なく降り注ぎ、
さらに今回は新しく、
日めくりカレンダーまでも狂い咲きでした。
今年の雪とは比べ様もないほど激しく舞い落ちるカレンダー。
時報とあいまって、四次元の世界へようこそ、でした。
弦も切れました。
そしてそして、
アンコールでは初めて歌声も堪能できたのでした。


公演後、ちらばったカレンダーやあずきを
きちんと片付ける坂本さん。
「カレンダー、それ、次も使うんで
 日付順に並べたいんですけど。」
「あずきは、無農薬のやつ。」
という坂本さんの冗談が、
冗談に聞こえず固まってしまうスタッフさん。


4月8日はお釈迦様の誕生日だったようです。
でも仏滅。
仏をも滅ぼす、坂本さんの演奏会でした。
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マンマミーア

オーマイゴッド!
なんてこったい!

といった意味、要するに感嘆詞として使われている
マンマミーアというイタリア語ですが、
直訳すると「私の母」という意味らしいです。


マンマミーアが随分前から薦めてくれていた映画は
マンマミーア!と叫びたくなる映画でした。
『鉄道員』





あ、感嘆は良い意味でです。


父親が鉄道員の、イタリアのある家族。
ぎすぎすした雰囲気が、末っ子の目を介して伝わります。


「このことは秘密ね」と
子供に、子供だからと簡単に言ってしまう大人たち。
それが子供を、悩ませてしまいます。
子供は敏感ですから。

けれどラストは、あぁ、マンマミーア!
感動感動感動と、言い過ぎてただの音だけになってる
現在に冷水です。
ここにもっと壮大な、本物の感動があります。


『自転車泥棒』といい『ニューシネマパラダイス』といい、ですが
イタリアの映画は、
子供がとびきりを果たしていることが多いのでしょうか。

イタリアの男の子、
いっちょまえにシャツと、ベストと、ジャケットと、
ズボンと、靴と、難しい言葉を
身に付け着こなしてるところが
たまらなくかわいく感じます。

マンマを大切にしているところも。
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2007年04月06日

ざんげの値打ちもない

「Tiny Adventure with Strings」@吉祥寺マンダラ2


一週間ぶりにブログ更新。
今までにも何度もあったはずなのですが久々感がぬけません。
あがってしまいますな。


さて、酒井俊さんwith Stringsライブへ今月も。
今回は、外山さんや内橋さんもメンバーにいる
イーヨ・イディオットさんが対バン。

イーヨさんは初でした。
想像よりもまとまった音楽でしたが
外山さんのドラムはやっぱり奔放。
内橋さんと外山さんも仲が良さそうでした。
リズムが大事にされてるバンドだったんで
ちょっとくたびれてた脳にはいいマッサージ。


酒井さんのステージは、
正直、何故かいつもよりちょっと乗り切れませんでした。
それは私の座った場所のせいかもしれませんし、
出演者の体調がよくなかったのかもしれませんし、
音響のせいかもしれませんし、
私の気分の問題だったのかもしれません。
原因は不明なのですが。

とはいえ、いつもと同じく
坂本さんのチェロには圧倒させてもらいましたし、
向島さんのバイオリンにもうっとりしたましたし、
水谷さんのベースさばきも、見事だなぁと感じましたし、
酒井さんの歌や佇まいも、息を呑むほど素敵でしたが。


前回もやってくれたのですが、
今回もある曲、日本のちょっと古めのある曲には痺れました。
題名がわからなかったのですが、
歌詞から調べてみたところ、
北原ミレイさんという方の「ざんげの値打ちもない」という
曲らしいです。





原曲も聴いてみたい気もしますが、
酒井さんがどんな曲も自分の色に染めてしまえる
タイプの方だと思うので、
「酒井さんが歌ってる」のイメージが
既に植え付けられてしまっている気もします。
posted by Cui at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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