2007年01月27日

テッテ的


つげ義春さんの漫画を
「テッテ的」に表現するのは
難しいし、必要もないと思います。
あれでもう、完成していますから。

そう考えていて、つげさん原作のものは
あんまり観る気はなかったんですが、
つげさんの、あの世界から
ジャンルをはるかに飛び越え飛び越え、
イマジネーションを刺激されてしまうのも
それはしごく自然なことだし、
それに美術が木村威夫さんならば・・・と思って観ることにしました。
『蒸発旅日記』

つげ.jpg


予告で「極彩色のつげ義春」とうたってるだけあって、
まぁ木村さんが美術ですし、
ものすごく鮮やかな色使い。
そこがあの、つげさんの、色の剥がれ落ちた
空虚な雰囲気とは真逆なわけなのですが、
主人公・津部の妄想シーンは
つげ義春っぽかったと思います。

原作のほうを読んでいないので、
どの程度映画が漫画とリンクしているのかはわからないのですが、
ひとつの印象というか、オーラとして、
妄想シーンは。
あと、役者に有名な人を殆ど使わなかったのが
監督も意識した、つげ作品の
「いるけど、いない人物」像づくりにも効いていると思います。


ただ、メメクラゲに刺されてしまった
一人のつげファンとしては、
「つげ義春はもっとこう」
「もっとこう」
「もっとこうなのに」
と浮かんできてしまうので、
あんまり「つげ義春原作」は
意識して観ない方がよかったかな、とも。
作品自体はわりといいと思うので、
それを邪魔されない為にも。
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2007年01月26日

結婚式は空の下

Gさん「下北水中ライブ vol.28」@下北沢lete


少し久々にGさんの下北水中ライブへ。
Gさんは東京での2007年初ライブだったようです。


坂本さんとの九州ツアー帰りだったようですが、
どうやらそのツアー中、坂本さんが風邪を召され、
それがGさんにもうつってしまったようです。
曲間にお茶をすすったり、
咳をしたり、
たまに曲中、声がすこしかすれていたりで
確かに少し辛そうでしたが、
それでも何故か、声の裏返りやギターの間違いは
むしろ普段より少なめでした。


今回はウクレレもなく、ずっとギター弾き語り。
個人的には「温度計」「オシエテ」「ハル」が
じんわり。

MCもあまりなく、淡々とGさんの沈み曲を聴いていたので、
ついついアンコールの拍手にも力が入らず、
お客さんも皆そうだったのか、乏しい手の音で、
「弱々しい拍手で、出てきていいものかどうか迷いました」
とGさんを不安にさせてしまいました。
いやいや、ちゃんと聴きたいと思っているんですけど。
すいません。


数少ないMCの中に、
「こないだ京都で知り合いの結婚式があって、
 そこでうたってきた」
というのがありました。
その場に知久さんもいたらしいのですが、
「どーしよー 何うたえばいいんだろー」と
焦っていたら、知久さんが
「『空の下』でいいじゃん。」と言ってくれたらしく、
「『空の下』うたってきました。
・・・・・・知久君はたよりになります。」とのこと。

たしかに、Gさんの曲で
結婚式向きの曲って難しいですね・・・。
とりあえず
「星を食べる」(恋人の首を絞めるうた)と
「こわれた」(家族が崩壊していくうた)は
まず外さないと。
(曲の説明は以前Gさんが自ら言っていたもなので、あしからず。)


最後に、今年は5枚目の、歌入りのアルバムが出せたら・・・
と言っていました。
なんだか去年もそんなことを聞いた記憶がありますが
是非実現してほしいです。
おたのしみにしています。

セットリスト
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隣人を愛せよ

etuko.jpg


遺作となってしまいました・・・。
またひとり、
戦争を伝えられる人がいなくなってしまった気がします。
黒木和雄監督の、『紙屋悦子の青春』
美術監督が実は木村威夫さん。


鹿児島に住む悦子という
一人の人間を通して見える戦争を描いているのですが、
この手法って、実は難しいと思います。
日本では特に、ですが
一人をクローズアップすると、戦争は
その主人公の「苦難」やらその末の「感動」やらの
バックグラウンドとして、スパイスとしてのみ
現われがちになってしまうのですが、
黒木監督はちゃんと、戦争を伝えようとしているようです。
惜しい人を亡くしました。つくづく。


そして、戦争を憎みつつ、
人間が好きなんだなぁとわかります。
私なんぞは、「人間」という単位では
この生き物を好きになることはできないのですが
黒木監督は無垢に人間を愛してますね。
愛嬌のある方言の存在感からも
それは窺えます。
(原作のある作品なので、それでかもしれませんが、
 どっちにしろ人間好きな方に違いはないと思われます。)


出てくる出演者も、魅力的にうつしだされてます。
映画は8月9日、及び8月15日の描かれることのないまま
終わっていきますが、
却ってそれが、「その日」を観客に考えさせている気がします。

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2007年01月24日

うかうか八兵衛


Thousands Birdies'Legsライブ@吉祥寺スターパインズカフェ


うかうかしていると何故かまたタイミングが合わなくなって
行けなくなってしまうTBL(及び寺尾紗穂さんソロ)ライブ。
ようやく、半年ぶり、くらいに行けました。


なんだかこの日は出演者もお客も若い人が多くて、
前にも少し書きましたが
個人的にそういう若い空気が苦手な方だもんで
ちょっと落ち着かなかったのですが、
三組目の平山佳子さんのステージでいい具合に落ち着けました。

平山さんは、2〜3年前にやっぱりスタパで
着物イベント(歌姫楽団やヨロ昆布、扇谷一穂さんらが
出演していて、とても楽しいイベントでした。)
で一度だけ見たことがあったのですが、
今回もやっぱりお着物で、
茶目っ気のある曲を、軽すぎず、
小粋な感じで唄いあげておりました。


TBLはトリの四組目。
一年半くらいぶり(?)に、クマの手袋の曲を聴けました。
前は寺尾さん(と、ドラムのKUMAさん)のみでの演奏で、
今回がバンドだったこともあるんでしょうが、
大分印象が違いました。

今回はジョニーさんマイクもあって、
寺尾さんがたのしそうに話をしてました。
玄也さんの「前衛的な感じ」のピアノも
かっこよかったです。

音楽と詞、それだけひろいあげても
面白いんですが、
MCで曲の説明を聞くと、考えや感覚が
そこに投入されてるんだ、というのが
よりありありわかって面白いです。
いろんな所に行って、刺激を受けてる人だと思います。


私も、情報と刺激はちゃんと捕らえられるべく、
うかうかに気をつけないと。
とりあえず来月の440はちゃんと、うかうかしないで
行きたいです。
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コーランの教え

カンダハール.jpg


『カンダハール』

久々に、彼に逢いたくて。
モフセン・マフマルバフ監督に逢いたくて。
作品観ているだけで、逢ってるわけじゃないんですけど、
彼の精神に触れてみたくて。


わりとドキュメンタリーっぽいというか、
マフマルバフの他の映画よりも
より社会的な思想が据えられている気がします。
っていっても、
普段も社会を常に考えてる人ではあると思うのですが・・・
うまく言葉にできません。

もちろんカメラも、
次々めぐりあう人の出し方も、うまいです。
うつしだされる人も物も自然も、いちいち魅力的で。

アフガンにおける
地雷で手足をふっとばされた人の多さ、
子供が
生きることを日々意識していなければ生きられない状態、
女性に名前すら与えられていないことなど、
新たに知ったり、映像で改めて見れたり、
そういった価値を持ち合わせた映画であるのは確かなのですが、
不謹慎かもしれませんが、私が一番感動したのはコーラン。


「イスラム教が音楽を作らない理由は、
コーラン自体が素晴らしい音楽になってるから。」

という言葉を読んだことがあるのですが、
その裏打ちを得ました。
こどもたちが唱えるコーランの旋律のうつくしいこと。


信仰にかこつけて戦争をひきおこす国があって
信仰にしかすがれないほどの困窮を強いられる国があって
信仰とは無縁だからと生死に無頓着な国があって

コーランはうつくしいですよ。
それは信徒であるかどうかは別問題です。
これを認めることを第一歩にしても、いいんじゃないでしょうか。
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2007年01月21日

合挽き肉の雨模様

ドンファン.jpg悦楽共犯者.jpgアリス.jpg


ヤン・シュヴァンクマイエル特集上映へ通いました。

プログラムは
『棺の家』『エトセトラ』『ドン・ファン』
『コストニツェ』『レオナルドの日記』
『アッシャー家の崩壊』

のと
『悦楽共犯者』

『アリス』


『棺の家』はなんだか
『シュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック』と似た感じで、
またしても「うわ!うわ!」とのけぞってしまいました。
『ドン・ファン』はやっぱりあの家来が・・・。


『悦楽共犯者』は何といってもニワトリが。
そういえばヤンの作品にはニワトリと肉片がよく出てきます。
私もあんな作品を造ってみたいです。
造れたが最後、人間社会には戻れなさそうですが・・・。


『アリス』は既にDVDを買っていたのですが、
やっぱり初めはスクリーンの方が・・・と思い観に行きました。
筋立てや流れはわりと忠実で、
キャロルの精神を受け継いでいるようでしたが、
それでも表現方法が・・・ヤンです。
原作ではおしゃべりなアリスも、映画では無口だし。
個人的に帽子屋が大好きでした。


それぞれ違う日に観に行ったのですが、
『ジャバウォッキー』を観に行った日と異なり、
どの日もどんより雲でした。
そういえばこの前知ったのですが、
「雨模様」って、雨が降っている様子じゃなくて
降りそうな様子を指すそうですね。
「あいにくの雨模様」は雨の日には使えないとか。

ヤンはそんな、空が広げる雨模様のカーテンを
少し切り分けてもらえてる人のような気がします。


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2007年01月18日

ガンバルンバ


「不思議な正月の夜」@吉祥寺スターパインズカフェ


サード・クラス主催の不思議イベントお正月版へ
今年も行ってまいりました。


・ムトゥ・アラーターによるヴァイオリン演奏

そろそろ恒例になってきたムトゥのソロコーナー。
前回も聴いた速弾きの曲もあって、うっとり。
子供のような姿なのに、出している音は厚みがあって
もっとソロを聴ける機会が増えたらな、と思ってしまいます。


・サード・クラス

またもやジャンケンに負けたのか、やはり一番手のサード。
サードなのにファースト。
ジャンケンの強さはワースト?
ベースの方がまた違う人になっていました。
それでもいつも音が合わせられるのがすごいですね。
わりと新しめの曲が多かった気がします。
それでもイベント自体の空気は前々と変わらず、
それでも着々と名をあげていくサードには敬服です。


・ワタナベイビー

「ビュリホな女の子」や「恋かしら」など
知ってる曲が飛び出してそりゃもう嬉しかったです。
占いフリーク・はかまだ卓情報によると
ベイビーの2007年運気は
「てんびん座としてはいいんだけど・・・」とのことで、
その続きは後で裏で告げられるらしく、
後にトモフ(運気が良いらしい)に
「ホフ(ディラン)復活したのにねー」と
茶化されることとなってしまいました。
って、え、ホフディラン復活するんですか!?
知らなかったです・・・。


・トモフスキー

「公開ユンケル飲み」から始まったトモフのステージ。
のっけから酔っ払いテンションだったのですが、
あんまりはしゃぎすぎて、ムトゥが参加するはずだった曲を
ムトゥを忘れて始めてしまう事件も起こってしまいました。
「もう!」と怒るムトゥ。
ムトゥの怒ってる姿を見るのはこれで最初で最後かもしれませんね。
そんなムトゥに、「お客さんの目を串刺しにするのはやめろ!
前の人たち気をつけて、ムトゥが弓で・・・いせや!」
とふざけるトモフ。ふざけつづけるトモフ。
けれど彼のふざけてるみたいな詞は、結構真面目に思われて、
きっと頭の良い人なんだろうなと思います。


・知久さん
私が知久さん見るの、何ヶ月ぶりでしょう?
知久さんはかわいい山のねずみの話なぞしつつ、
ビールジョッキ付きライブ。
「月のひざし」「いちょうの木の下で」
「おるすばん」「月が見てたよ」などやりました。
ちょっと曲が少なめに思えたのですが、
来月のバースデーライブを楽しみにしてます。


・みんなで
皆で順繰りに二曲ずつ、めいめいの曲を歌って、
皆が揃ったことで、全員が全員と遊んでる、
よりあったかな空気の漂うステージとなりました。
その後アンコールで、新たな不思議メンバーの曲を。
新曲ができたということは、またCDも作る予定なんでしょうか。
そういったものも楽しみにして
私もまた日常をがんばります。
ユンケルでも飲んで。

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2007年01月16日

激情劇場


観てみたかったのです。
ルイス・ブニュエル監督による『嵐が丘』

エミリー・ブロンテの有名小説の映画化であり、
吉田喜重監督版は昨年観に行ったのですが、
ブニュエル版、というのもずっと観てみたかったのです。

喜重版「嵐が丘」にも心を奪われましたが、
一回、欧米スタッフ・キャストによる「嵐が丘」を観てみたかったのです。
原作も読んでいませんでしたし。

そもそも「嵐が丘」は非常に激しい話なので、
日本では昼ドラのモチーフにもなったりしていましたが、
その激しさを、激しさを自然に着こなせる欧米に、
観てみたかったのです。


とはいえ、ブニュエルという時点で
フツーにはならないでしょうね、という心持ではいたのですが。
白状すれば、むしろどんなブニュエルスパイスが効いているのか、
そちらに期待が移っていました。


しかし、そんな私の期待はブニュエルにせせら笑われ、
至って正統派・嵐が丘を披露されることとなりました。
それは、ブニュエルじゃないと言われたら
そのまま信じてしまうくらい、正統派。

ただ、舞台はメキシコに移され、
ラストの展開もおそらく小説とは、異なっていたと思われます。
原作を読んでいたら、もっとアレンジもわかったかもしれませんね。
けれど空気が、至って正統派だったんです。


というわけで、多少の食い違いはあったものの
「観てみたかったのです」は達成されました。
そうなると、もちろんこの願望が次にやってきます。

「読んでみたいのです。」

早速図書館へ行って、借りてきました。だって、

「読んでみたかったのです」もの。
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2007年01月15日

ロックンロールの申し子


Warehouseと柳原ライブ@六本木スーパーデラックス


今年初のライブです。
まさか再び行くとは思っていなかった六本木。


出演者が前回も出ていた方々ばっかりでしたが、
前回はWarehouseと柳原レコ発。
今回はコンボピアノさんのレコ発でした。


Warehouseと柳原は一番手。
なんだか、珍しく調子が今ひとつだったような気がします。
新年会シーズン明けで疲れていたのか、
はたまた、鬼怒さんの禁煙からか・・・。

鬼怒さん曰く、禁煙生活一ヶ月目の現在既に
「人間として役に立たない状態」
になっているとのことで、
昨年末と同じような意味不明のMCをくりだしていました。
やなちゃんも困惑の表情。

この日はベースの大坪さんがかっこよかったです。
いつもお洒落でかっこいいのですが、
格別惹きつけられました。白いお髭がフクロウみたいで。



コンボピアノさんのゲストボーカルに、
内田哉也子さんが登場。
こちらもものすごく楽しみにしていました。

哉也子さんは内田裕也さんと樹木希林さんの娘であり、
夫は本木雅弘さん。
「ロックンロール!」の娘に生まれながらも
アンニュイに落ち着いて、高い声で歌っていました。
顔は希林さん似と見受けましたが、
さすがに、超個性派家族に育った人だけあって、
オーラのあるお人でした。
二児の母とは思えません。


コンボピアノのドラマーさんが素敵でした。
実はもう六本木にはなるべく行きたくない、のですが、
違う場所でならまた観聴きしたいものです。
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2007年01月09日

唐突バーグ


けいべつ.jpg


ゴダールの『軽蔑』


実はゴダール作品は観るの三本目にすぎません。
今まで観たものの中では、ストーリー性が大きかったかな。
因みに私がこれまでに観たのは、
『男性・女性』『勝手にしやがれ』


なんとフリッツ・ラングが本人役で登場していました。
ゴダールと交流があったのでしょうか・・・。
どちらも、映画史の分岐点に佇む人ではありますけれど。


ストーリーはいたってシンプル。
すれ違う夫婦の話です。
が、やっぱりゴダール的で、妙な空気が漂っています。
何ていうんでしょうね、
「唐突」なんです。
私はフランス映画は、出てくる人物の言動も、カットも、展開も、
いろんな所にこの唐突さがあると思うのですが
これもやっぱり、唐突で、
たとえば日本映画にはこんな唐突さは作れないなぁ、と
感じてしまうのです。


あとこの作品は、
ことあるごとに「通訳」が入るから、
それもちょっと、新鮮というか、慣れないというか
妙でしたね。
通訳役の女性が、ちょっと違う言い回しで
英語と仏語を繰り返してるので、
字幕で両方観ている方は、それだけで
頭を使うことになります。


DVDで観たのですが、
特典映像に入っていた予告が面白かったです。
フランス映画だからか、ゴダール映画だからか、
予告はストーリーを伝えるものではなくて、
予告は予告で一つの作品みたくなっています。

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2007年01月08日

血の祝杯

一日に映画三本以上観るの、オススメしません。
面白い順に観られたからいいんですけど。


ジャバウォッキー.jpgn_659cobm5393ps.jpgクロコダイル.jpg


朝、シュヴァンクマイエル特集へと行きました。
プログラムは
『シュヴァルツヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック』
『J・Sバッハ―G線上の幻想』
『庭園』
『家での静かな一週間』
『ジャバウォッキー』
『オトラントの城』


いくつかは前にも観たことがあったんですが、
何度観ても・・・・・・変態。(いい意味で。)
初めて観た中ではやっぱり、
『ジャバウォッキー』にやられました。
あれ、長編だったら吐いていたかもしれません。

よく、「表現者じゃなかったら、この人捕まってるのでは?」
と思うひとはいますが、
ヤンの場合、表現者であっても捕まらないのが不思議です。



夕方はまた違う映画館へ、『クレオパトラ』を観に行きました。
手塚治虫による「大人のためのアニメーション」の一つです。

まずクレオパトラそのもののパロディには違いないのですが
(クレオパトラが整形手術をして美女になった・・・とか。)、
それ以上のパロディが次々と出現。
カムイ、バカボンのパパ、ねずみ男らが友情出演、
そしてモディリアーニやドガ、ゴッホに写楽・・・
巨匠たちの絵までがどさくさにまぎれて出てきます。

そもそも最初のシーンから
「何でもありか!」という感じなのですが、
はい、何でもありでした。
けど、どこかにリアルな部分もあったりします。



夜は家で、なんとなくテレビでやってた『クロコダイルの涙』観賞。

「ジュード・ロウがかっこいい」という以外には
特筆することはありません。そんなもんですね。
実は吸血鬼ものって、面白く撮るのは難しいかもしれません。
けど映画ならカール・ドライヤーの『吸血鬼』
漫画なら萩尾望都さんの、『ポーの一族』が素晴らしいです。



三本とも、快晴の祝日に観るにはちょっと生臭さのある映画でした。
私の休日は、そういうものです。
この後パソコン壊れましたしね。
乾杯。

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2007年01月01日

必修世界史


あけましておめでとうございます。
どのようなお正月を過ごされたのでしょうか。
私の場合、やっぱり映画でした。映画三昧。


まず、『ローラーとバイオリン』
私にとって初タルコフスキーだったのですが、
すごくよかったです。
これが映画学校の卒業制作だったというから、
タルコフスキーは恐ろしいです。

鏡やガラス、水溜りなどの使い方が面白いです。
私の中の奥深いところにある、ロシア(ソ連)の
「気持ち悪さ」を引っ張り出されました。
なんだか、濃くて、裏になにかありそうな感じの。

表面だけ追うと、男の子と労働者が仲良くなるって話なんですが
古い建物が壊されるシーンなんかには、
何らかの「含み」が感じられました。
当時の社会背景や、思想の流れなんかが横たわっていそうです。



次に、『童年往事 時の流れ』
日本では多分、『悲情城市』『珈琲時光』などが
有名なんだと思いますが、
私はこの侯孝賢監督の作品は極めて初期の、
『ステキな彼女』『風が踊る』しか
観たことがなかったです。

小津映画もそうなんですが、なんとなく
素朴・地味すぎて集中して観れるかが心配で、
ちょっと敬遠していた監督さんでした。
けれど、意外に集中して観れたかな。

派手なストーリーやドラマ性はあんまり無いけれど、
心に残るシーンが多かったです。
暗い畳の部屋に外の明りが差し込むカットなんかは、
日本人の私としても、すんなり身体が受け入れるものでした。
これも背景に、時代の流れがからんでいそう。

びっくりしたのが、
「きよしこの夜」がお葬式で歌われていたこと。
詩もちゃんと、お別れの意味でした。
日本では、クリスマスイブに流れる笑顔のBGM。
もし台湾の方が正しいのだとすれば、
キリスト生誕の前日に挽歌を流す、という
かなり滑稽なことを日本人はやってるんですね。
うーむ…。



三つ目が、『偶然』
2005年の私の映画ランキング、ベスト3に入った
キェシロフスキの映画を再見しました。
どうしても、もう一度観たかったんです。
そして今もどうしても、もう一度観たい。
これを延々とくりかえしそう…。

これもやっぱり、
ポーランドの当時の情勢が頭に入っていたら
もっともっと感動できる作品だと思うんです。
だからまた逢いましょうね、と言って、DVDを返却しました。


三つとも、私がちゃんと勉強してから
また観てみたいと思います。
知識と感性はきっと真逆じゃなくて、
相互に磨けるものだと思います。
賢い感受性を持つこと、
これが今年の、いやいや永遠の目標ですかな。
posted by Cui at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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