2006年11月29日

来つ寝よ

『恋や恋なすな恋』
いい題名です。
こういうのが、センスなんだろうな。


観てみたいとは思っていた、内田吐夢監督作品。
『飢餓海峡』は長くて敬遠していたので、
観に行く機会ができてよかったよかった、です。


ストーリーはいろいろあるんですが、
メインとなるのは白狐が化けた女との恋物語。
(というか、亡き最愛の女と同じ顔をしている女の妹に
狐が化けた、という設定でした。)
異類婚姻譚、ですね。
主役の二代目大川橋蔵さん、嵯峨三智子さんが色っぽいこと。
橋蔵さんは女形もいける気がします。
節々に入る浄瑠璃の太夫の声や、
ぱたんぱたんと切り替わるセット、
そして「狐」の表しかたはとても面白かったです。


そういえば『日本霊異記』に狐を妻とした話がありました。
これは異類婚姻譚であると同時に「きつね」語源譚でもあって、
女に化けて男と結婚し、子供を産んだ女が
正体がばれて逃げようとしたとき、
男が狐に
「汝と我との中に子を相生めるが故に、吾は汝を忘れじ。
毎に来りて相寝よ。」と言った。とあります。
そこから「来つ寝」→キツネとなったらしいのです。
(それまでは狐を野干といっていたらしいです。)
化かされてたと知っても、
男は狐を愛するんだなぁ。


お話の「その後」や、特殊効果の技術についてなど、
思ってしまうところがあって、決して
「すっごくよかった!観なきゃ損だよ」というものでは
ありませんでしたが、
天変地異を何かの兆しと考えたり、
狐が化けたり、とにかくお話の要素がことごとく
私のど真ん中だったので、
楽しく観れましたよ。


映画ではなくて『日本霊異記』で
男が詠んだ歌。
これも映画の主人公と、不思議とリンクします↓


    恋は皆 我が上に落ちぬ たまかぎる
    はろかに見えて 去にし子ゆゑに


(恋はみんな私の身の上におちてしまう。
 ほのかに見えては行ってしまった、私の妻。) 
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2006年11月28日

いたち血を吸う


「Warehouseと冬支度」@吉祥寺スターパインズカフェ


客席に、カルメン・マキさんの姿が…!

さて、ライブ。
楽しかったです。

2組目に出た「トリンタージ」というバンドさんは、
ブラジルの「ショーロ」という音楽をやっていて、
ブラジル音楽好きの私としては初めての音も、
すんなり受け入れられて、リズムにのれて楽しかったです。
それぞれの楽器の説明も面白かった。
楽器が扱えるって、楽しいことなんだろうな。


Warehouseと柳原、のステージは
音は申し分なく、かっこよかったのですが、
MCに笑わされっぱなしでした。
特に鬼怒さんの、
意味不明の話の流れには呆気にとられてしまって。

突然「柳原さんは、アリとキリギリスによく例えられますよね?」
から話を始めて、
「いたち―血を吸う」の話、
そして最後はサンタとウルトラセブンに出る怪獣について。
これがツボにはまり、
その後の曲は、ずっと笑いを堪えるのに必死でした。
しかし鬼怒さんはギターが上手い。
もし私がエレキギター少女だったら、
間違いなく憧れていたでしょう。


「あえて旅人」は今まで聴いたことのないアレンジで。
あと、曲名がわからないのですが
「マハトマ!ガンジー!」と叫ぶ歌が印象強かったです。
「満月ブギ」が聴けなかったのだけ残念でしたが、
また来年、聴けるのを楽しみにしています。
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2006年11月26日

ファッション・ファッション

60年代おふらんす。
ファッションでびっちり埋め尽くされた、いめえぢ。

『アイドルたち』
アイドルたちとは、何者でしょう。


ナンセンス映画と思い、ぼんやーり観ていました。
というか、そのとき頭がキャパオーバーでぼんやりとしか
していられなかったのですが。
けどわりと風刺の効いている映画でした。
それでもファッションはそこにびっちりあるのですが。


アイドルとアイドルの結婚、などに奔走する
マスコミやマーケティングのおろかな姿が見えるのですが、
いわゆる社会派、風刺的映画と違うのは、
それでも魅力は大盛りのままだということ。
いろんな考えは巡って巡って、ぐらんぐらんになっても、
それでもファッションだけは絶対そこにあること。
ナンセンスは、ハイセンス。


観ていた時の私の頭はもうぱつんぱつんだったので、
結局感想もこんなことに落ち着いてしまいます。
60年代おふらんすは
やっぱりファッションの時代。
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2006年11月22日

行こう行こう 火の山へ

「Tiny Adventure with Strings」@吉祥寺マンダラ2


坂本さんと水谷さんが参加している、ということで
興味を持って行くことを決定。
Strings trioという、ヴァイオリンとベースとチェロの
弦三人組と、ボーカルに酒井俊さんという女の方。
そして対バンが、ボサノヴァ弾き語りの犬塚彩子さん。
なんだかすごく豪華。楽しみでした。


彩子さんのステージを観るのは実に2年以上ぶり?
髪型なぞは変わっていて、そしてマンダラ2で観るのは
初めてのことだったので、
ちょっとした違和感もありましたが、
あの声はそのままでした。
久々に聴いた曲もあって、ゆっくりゆっくりな時間が
心地よかったのですが、
衝撃は池の上陽水さんの「しし座」を歌ったこと。
彩子さんアレンジでまた違った味が出てました。
ルパンの「愛のテーマ」〜「ラブスコール」も歌ってくれました。


酒井俊さんとStrings trioのステージは
とにかく激しかったです。

酒井さん、名前から勝手に男性の方だと予想していたら、
激しい女性シンガーでした。
パワフルでかっこよくって、
坂本さんのチェロとも合ってました。
英詞曲も多かったのですが、なんだか1曲1曲がお芝居みたいで。
ドラマチックな歌うたいさん。

坂本さんは最初控えめと思いきや、
ピック取り出してベンベン弾きだしたり、
「フニクリ・フニクラ」では火の山ならぬ
火の花が。
やっぱり坂本さん、でした。

水谷さんもやっぱりかっこいいです。
いろんな人に対応できる偉大さを感じました。
ヴァイオリンの向島さんも可愛かったです。


予想以上に豪華な夜でした。
またこの4人を観に行きたいな。
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丙午に乗って



増村保造監督、谷崎潤一郎原作の『刺青』



谷崎文学というのは、なんとなくいつも
ラストに納得できなかったんですが、
今回の話はわりとすんなり受け入れられました。
といっても原作を読んでいないので、
あくまで映画の流れを信じれば、ですが。

駆け落ちをした質屋の娘が、
背中に女郎蜘蛛の刺青を入れられて、
身も心も「男を喰い潰す女」になる、
そんなストーリー。
若尾文子が演じきってました。
『卍』よりむしろ私はこっちが好きかな。


何の予備知識もなく観ていたので
(佐藤)慶様の突然の出現にもびっくり。
40年も前の作品だというのに、やっぱり全然変わってない…。
見るからに切れ者の様相を呈しているので、
やっぱり唯一騙されなかった男として存在していましたね。
「あんたに惚れたよ」!


美術もカメラも、40年前とは思えないくらい鮮やかでした。
男を喰い潰す芸者、女郎蜘蛛といった、性的に乱れたイメージの
ものを、ギリギリ下品にはせずに描いています。
そしてそこに、若尾文子が立つと。
今あの役ができる女優はなかなかいないでしょうね…。


次の丙午は何年後になるんでしょう?
あの役を任せられる女優が再び出るという期待は、
やっぱりそこにかけるしか無いのかな。
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2006年11月20日

チャドルと生きる


イラン映画恐るべし。

世界の中でも、ハズレ映画の極端に少ない国だと思います。
日本がそういう映画ばっかり選ぶのか、
そういう映画ばっかりイランに存在するのか。
なんとなく、後者の気がして恐ろしいです。


『チャドルと生きる』という映画を観ました。
女性ムスリムのチャドルの下にある誇りとか、
屈辱とか、
とにかく女性の社会的な地位を描いた社会派映画と思っていたら、
もちろんそれもあるのだけれど、
いつもながらの画面作り、構成力に長けた、
メッセージだけじゃない秀逸作品、でした。


スイッチが滑らかに、巧みに行われます。
次々と変わる主人公たち。
そして、最後のあっと驚く仕掛け。
(くわしく書けないのが残念…!)

コントラストをくっきりと、印象強く見せながらも、
強調しすぎず、うるさくせず。
それは映画の持つ社会的なテーマも同じで、
「見せつける」のではなくて
あくまで観客に「見つけさせる」んですよね。
なかなかできたことじゃありません。

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冷たい視線


タダ券の存在を忘れ、うっかり自腹で入ってしまった映画館。
まぁ、どうせすぐまた行くから、その時使えばいいんですが…。

色々なことにしゅんとしてしまったから、
子供にかえったつもりで、
アニメで落ち込みを塗り潰してしまおう。
旧ソ連の代表的アニメ、『雪の女王』を鑑賞。


ソ連の御家芸とも言える、アニメーション。
さすが、さすが、さすが。
ロシア語自体に流れがあって、音が気持ちいいです。
はっきりと発音してくれるので、
ロシア語教材にもいいだろうな。

密度100%の、塗り潰しアニメ。
現代の日本のアニメの、コンピューターでの塗り潰しとも違って、
色彩豊か。
そして音楽。
ほんとに、全体的に流れがあって、
絵本を読んでもらってるみたいでした。


そんなわけで満足だったわけですが、
ひとつばっかり、作品とは違うところに不満が。
本編上映前のCM、あれはないです…。

テレビや他の映画館で流れるならいいけれど、
今回のアニメフェスをやっている映画館は違います。
便利さではなくて、納得のいくものを。
出来合いのものではなくて、自分の力で。
時間をできるだけ費やして。
そういうのを、奨励しているところだと思うので。
(何のCMか書かないと伝わらないかな。
 デジタルのビデオカメラです。)

だから今回の大きな×印は、あのCM。
雪の女王に負けないくらい、
冷ややかな視線を送ってみせます。
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2006年11月16日

漫画歌たち


Gさん「下北水中ライブVol.26」@下北沢lete

すごく久々な気がする水中ライブ。
leteもいつの間にか秋冬ですね。


Gさんのワンマン自体も数ヶ月ぶりだったので、
聴く曲聴く曲すべてが嬉しかったです。
何だかたま時代の曲が多く感じられました。
「やっぱ」も「太陽が見ているだけ」も、「お月さん」も無し。
それもすごく新鮮でしたね。


MCは、「いつも喋るの苦手なんですけど、
今日は壊滅的に話すことが無い…」とのことで、
殆ど無かったのですが、
ひとつ長く続いた話は、最近、
昔のアニメソング集CDを借りたらしく、
「むかしのアニメにはいい曲が多い」だの、
「意外なひとが作ってたりする」だのの発見で、
楽しかったそうです。

そんなことをどこか他人事のように言いつつも、
「星を食べる」(「ちびまる子ちゃん」の挿入歌だったはず)や、
「パルテノン銀座通り」(吉田戦車さんの漫画「ぷりぷり県」をモチーフにしたアルバムの表題曲)などを
その後さらっと歌ってました。
知久さん作曲のものでは、まるちゃんのエンディングテーマも
演奏していたくせに…。


ウクレレもまだ健在、でしたが、
「夏の前日」イントロでミスを連発し、
難しいんですよ、とか
暗くてコード(のメモしてある紙)が読めない、などと
言ってました。
そんなにてこずるなら素直にギターでやればいいのに…
なんてことはまぁ、もちろん言えるわけもないのですが。


今年の頭に言っていた「5枚目のソロアルバム」については
聞けないまま年を越してしまいそうですが、
こうしてライブに行けるだけでも嬉しいです。
もうちょっと頻繁に行けるといいんですけども。

セットリスト
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2006年11月13日

ブルースを捧ぐ


やなちゃんライブ「秋の夜長の弾き語り」@下北沢440


映画のあとはライブへ。
意外と遠い、飯田橋と下北の距離。
着いた時はもう開場時間過ぎてしまっていたのですが、
なんだかいつもより空き気味だったので、無事座れました。


今回は熊坂ルツコさんがゲストアコーディオンを担当してました。
お兄さん(義人さん)と一緒じゃないのは珍しい。
久々に聴くアコは、やっぱり上手でした。
小さい体に大きなアコを抱えて、
全身を使ってギュルゥ〜ン!と鳴らします。
アコそのものが音楽みたい。

やなちゃんは最近バンドなどに囲まれてのライブが
続いていたらしく、
弾き語りは久々、だから今日はちょっとしっとりと…
みたいなことで、
B級ソングはあまり歌わず。
といっても、ルツコさんがいた以上
「高尾山」は外しませんでしたが。

突如始まった「校長先生ブルース」では
自殺する校長先生について。
それは違うぜ、みたいなことを。
やっぱり、私もそうですけど、
学生生活が息苦しかった人間はあの手のニュースに敏感です。

学校は社会の縮図。その分、密度があって苦しいんですよね。
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現実逃避の現実から逃避したい


心の叫びです。
現実逃避なんて、そんなこといわないで。
言うなら羨ましそうにお願いします。

このブログは、日付を出かけた日に合わせているのでごっちゃですが、
今日は13日じゃないのだけは確かです。


言い訳が長くなりました。
『ヨコハマメリー』『嫌われ松子の一生』の感想書きます。


『ヨコハマ〜』は、ドキュメンタリー映画。
横浜から消えた伝説の娼婦、メリーさんを追ったものです。
これはいいドキュメンタリーでした。
街頭インタビューの声、ラジオ番組、
お芝居、写真、新聞記事…
いろいろとりまぜるのが、上手にできてました。
メリーさんについてのドキュメントであると同時に、
友人のシャンソン歌手、元次郎さんや、
終戦後のヨコハマを映し出す効果もあげていました。


『嫌われ〜』は、あんまり面白く感じられませんでした。
人気が出てしまった時点で、チラシをもらった時の興味は
急落していたのですが、
中谷さんは好きだし、CGの使い方も、
方向としてはいいと思っていたから、もしや、と。
『アメリ』を観た時に似た肩透かし感でした。

なんでしょう。宣伝を多く見すぎたからかもしれませんが、
波乱万丈な人生を、CGやミュージカル要素でさらに
盛り立てようとしているのに、
今ひとつインパクトに欠けてます。
『ヨコハマ〜』が
インパクトたっぷりのドキュメンタリーだった分…。
あと、重点があるんだか、ないんだか…。
バランスがどうの、と言う前に、そのバランスを支えるものが
見えませんでした。
正直、中谷さんだから観れたかな…。


両方とも、壮絶な存在の仕方を見せる人間の話。
浮世から浮いた存在。
リアルからリンチをくらった人。

逃げても、それは逃げたという現実。
けど、現実から離れたところに、芸術ってあるんですよね。
だから逃げたという現実からも逃げたい。
心の叫びです。

けど、今日はもう戻らなきゃ。
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2006年11月12日

死にゆく月

桜の花は、死を喚起させるといいます。

桜の花は春に咲きます。
春といえば四月を思い浮かべます。
私は春が苦手なのです。
ぐったりと、生殺しの季節なんです。
「あぁまたシガツがやってきた。」
この場合、死月になります。


『春桜ジャパネスク』
鈴木清順監督作品。
を、観に行きました。

タイ料理をたらふく食べてから観に行ったのを少し後悔。
清順監督の作品は生理的に、キモチワルクなるので。
別に、気持ち悪いものを撮っているわけではないんですが。
気持ち悪く撮っているだけで。
それができることを人は才能と言います。


私が無条件に笑ってしまう俳優、伊武雅刀と
いつまで経っても可愛い女性、風吹ジュン。
桜をトラックに載せながら、
桜を求め、
桜から逃げる、ロードムービー。

ビデオ撮影だったのですが、
ちゃんとしたカメラで撮ってほしかったなぁというのが
残念なところでした。


桜が全部散る頃、死がやってくる。
なんとなくわかっていながらも、いつもぎょっとしてしまう。
次の四月もきっと私は死んでしまうのだろうな。
またその次の四月に死ぬんです。
結局は、生きています。
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泯主主義にのっとって

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田中泯独舞『透体脱落』@世田谷パブリックシアター


今年はテアトル・エコーのものにしても、
燐光群のものにしても、観劇に行けていなかったので、
キン・シオタニさん企画の舞台公演のみで終わってしまうかと
残念に思っていたら、
ここにきて舞踏公演というものを初めて観に行く事ができました。
ずっと観てみたかったんです。
しかも田中泯。
しかも田中泯の劇場での最終舞踏。
しかも田中泯の劇場での最終舞踏を最前列で!
…二階の。

ステージには砂。鉄棒。犬小屋。
新聞紙で作った兜…。
泯の身体はきれいでした。
やっぱり、この人は外でやるほうが似合うのだろうな。
今後は自然の中で踊っていくそうです。
それはすごくよいことのように思えて。
それもまた観れたら感激するだろうなぁと思えて。
自由にするがいいのです。


カーテンコールでブーケをもらって、
るんたったと踊ってみせてくれた泯。
案外おちゃめな人のようです。
赤い襦袢(?)も、似合っていました。



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2006年11月10日

今日は十日だから

気まぐれに引用。

太宰治「HUMAN LOST」より。

-----------------------
十日。
 私が悪いのです。私こそ、すみません、を言えぬ男。私のアクが、そのまま素直に私に又はねかえって来ただけのことです。
 よき師よ。
 よき兄よ。
 よき友よ。
 よき兄嫁よ。
 姉よ。
 妻よ。
 医師よ。
 亡父も照覧。


「うちへかえりたいのです。」

 柿一本の、生れ在所や、さだ九郎。

 笑われて、笑われて、つよくなる。

----------------------


やっぱり狂ってしまうのってすごいことだと思う。
そこには美がある気がする。
けど哀しいのは、
狂っても現実を思い出してしまうこと。

太宰は弱かった。明るかった。きっと泣いていた。
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2006年11月04日

オハナウタ

ちょっと寒い夜の街を歩いたり自転車に乗ったり
電車に乗ったり歩いたり。
もうすぐ冬になる気がする。
と思ったら既に11月になっていました。


そんな冬の予感を持ちつつ、
『予感』という映画を観に行きました。
ポラリスのオオヤユウスケさんと、
クラムボンの原田郁子ちゃんと、
ハナレグミの永積タカシさんの3人でつくられた
「ohana」というバンドの、ショートムービーです。


映画本編の前に「オハナレゲエ」PVロングバージョンとやらを
流してもらえたのですが、
プロモーションビデオを映画館のスクリーンで、
全然知らない人たちと一緒に黙って観ているというのが
なんだか妙でした。
プロモはきれいでした。
昔から音楽のプロモビデオを観るのは好きだったなぁ。


映画は、学生映画のように全体的にザラついた、
セピアの印象をもつ映像で、
力を抜いた感じで進んでいきます。
そんな中、竹中直人さんが一人
普段通りにはじけていました。
竹中さんだけは3人全員にからんでもよかった気もします。
何もしなくても目立ってしまう人だから。

郁子ちゃんは画面映えする人だと信じていたので、
「映画」に出るというのが嬉しかったです。
『サヨナラCOLLER』にも出ていたけれど、
 ほんの少しだけだったので…。)


音楽映画というか、やっぱり普通の映画とはちょっと違う位置に
あると思うので、映画としての感想が持ちにくいのですが、
最近のGSアイドル映画の流れの後だったこともあって、
いい具合の脱力加減だなぁと思いました。
作らされてるんじゃなくて、好きで作ってる、映画。

映画が終わってから、ohanaの曲を思い出しては鼻歌。
きばらないで、力抜いてゆきましょう。
posted by Cui at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月02日

十戒への欲望

  デカローグ.jpg

買ってしまいました…。
『デカローグ』のDVDボックス。


さよなら、にまんえん。
厳密に言えば19950円。

いっそのこと、スマートに福沢さん2人と引き換えたかったのですが、
コロリと50円玉が返されました。
もちろん「釣りはいらねぇよ」とハスキーボイスを出すわけもなく、
うつむきながら50円玉を財布に入れるの図。
タワレコのポイント、一気に貯まりました。

けどまぁ、一話2000円以上の価値は絶対にあると思います。


帰り道、四角くて重たい荷物が嬉しかったのも確か。
やっぱり、嬉しいが一番です。

posted by Cui at 17:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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